消費者金融審査

改正貸金業法

平成22年、金融業界を一変させる法律が施行されました。改正貸金業法がそれです。当時、多重債務者が社会問題化したのを切っ掛けに、多重債務者の救済と悪質な金融業者を排除するのが目的です。

ただ、この法律は今まで暴利を貪っていた貸金業者の経営を圧迫し、借り手の側も審査が厳格になったことから資金繰りに苦しむ結果になりました。

2006年に交付された改正貸金業法は、四つの段階に分けて徐々に規制を厳しくしていく方法をとりました。翌年の2007年には第一次施行として、無登録業者の罰則を強化しました。それまでは比較的規制も緩かったせいもあって、登録をしていないヤミ金融業者が跋扈していたのです。そういった違法業者を排除する目的でこの法律が施行されたのです。

強引な取り立て行為の規制

そして翌年の第二次施行では、取り立て規制の強化と業務改善命令の導入が施行されます。支払いの滞った消費者に対し、自宅や勤務先への強引な取り立て行為が社会問題化していたのを切っ掛けとして、取り立て行為についての規制がかけられました。また、規制を守らない業者には認可の取り消しといった罰則を与えることが出来るようになりました。また、日本貸金業協会が設立されたのも同年です。

2009年の第三次施行では、貸金業への新規参入規制が厳しくなりました。それまで最低純資産額規制が500万円だったのが、2000万円に引き上げられました。また、取り扱い主任者の資格試験制度も開始されたのも同年です。これも、悪徳業者を排除するのが目的です。

総量規制

そして最終段階として2010年には貸付額の総量規制が施行されます。これは、消費者の貸付総額が、年収の三分の一以下に抑制しなければならないといった法律で、これにより多重債務者の新規借り入れが難しくなりました。

この法律が施行されて以降、消費者金融業者は消費者の返済能力の調査を義務付けるのと同時に、自社からの借入残高が50万円以上、他社分を含めて100万円を超える貸し出しは、消費者に源泉徴収票などの提出も要求しなければならなくなりました。また、貸付上限金利がそれまでの29.2%から20.0%に引き下げられます。

こういった規制の結果、多重債務者や悪徳金融業者が減ったことは確実ですが、その代償として消費者金融業界は一気に縮小し、個人や自営業者が必要なキャッシングが出来なくなり、裏社会的な闇金融へ走るといった副産物が生まれたのも事実です。

貸金業界の動向